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【Python入門】Pythonのcomplex関数とは?使い方と活用方法を徹底解説(Python 3.11)
はじめに
Pythonには、数値を扱うためのさまざまなデータ型があります。その中でも、複素数(Complex Number) を簡単に扱える complex
関数が用意されています。
本記事では、Pythonの complex
関数の基本的な使い方から、実際の活用例までをわかりやすく解説します。Python 3.11 に対応した情報を提供するので、初心者の方も安心して学習を進められます。
complex関数とは?
complex
関数は、Pythonで複素数を作成するための組み込み関数です。複素数は、実数部と虚数部を持つ数値 であり、数学や科学計算の分野で広く活用されています。
Pythonでは、複素数は a + bj
の形式で表記され、j
は虚数単位を示します。
complex関数の基本構文
Pythonの complex
関数は、次のような構文で使用します。
complex(real, imag)
real
:実数部(省略可能。デフォルトは0.0
)imag
:虚数部(省略可能。デフォルトは0.0
)
この関数を使うことで、簡単に複素数を生成できます。
complex関数の使用例
例1:基本的な複素数の作成
# 実数部2.0、虚数部3.0の複素数を作成
z1 = complex(2, 3)
print(z1) # 出力: (2+3j)
例2:実数のみの複素数
# 実数部のみを指定
z2 = complex(5)
print(z2) # 出力: (5+0j)
例3:文字列から複素数を作成
# 文字列を使って複素数を作成
z3 = complex("-1.5+2.5j")
print(z3) # 出力: (-1.5+2.5j)
complex関数の応用例
応用例1:複素数の演算
complex
を使った計算が可能です。
z1 = complex(2, 3)
z2 = complex(1, -1)
# 加算
print(z1 + z2) # 出力: (3+2j)
# 減算
print(z1 - z2) # 出力: (1+4j)
# 乗算
print(z1 * z2) # 出力: (5+1j)
# 除算
print(z1 / z2) # 出力: (-0.5+2.5j)
応用例2:複素数の極形式表示
数学的な解析では、極形式(極座標) で複素数を扱うことがよくあります。
import cmath
z = complex(1, 1)
# 絶対値(モジュール)
print(abs(z)) # 出力: 1.4142135623730951
# 偏角(アーギュメント)
print(cmath.phase(z)) # 出力: 0.7853981633974483(ラジアン)
# 極形式への変換
r, theta = cmath.polar(z)
print(f"極形式: r={r}, θ={theta} ラジアン")
まとめ
この記事では、Pythonの complex
関数について解説しました。
complex
関数は、実数部と虚数部を指定して複素数を作成する関数。- 文字列から複素数を作成することも可能。
- 複素数の演算(加減乗除)も簡単に実装できる。
cmath
モジュールを使えば、極形式への変換 など高度な計算も可能。
Pythonでの複素数の扱い方を理解すれば、数学的な計算がよりスムーズに行えます。ぜひ complex
関数を活用してみてください!