はじめに
Pythonのコレクション型の一つである deque(デック)は、リストと似たデータ構造で、特に高速な要素の追加・削除が特徴です。本記事では、Python 3.11における deque.append 関数の使い方とその活用方法を詳しく解説します。
deque.append関数とは?
deque.append 関数は、デックの末尾に新しい要素を追加するための関数です。Pythonの組み込みモジュール collections に含まれています。リストの append メソッドと似ていますが、デックはより効率的な要素の追加・削除が可能です。
deque.append関数の基本構文
from collections import deque
# dequeオブジェクトの作成
d = deque()
# 要素の追加
d.append(10)
print(d) # deque([10])
構文:
deque.append(item)
引数:
item
: 追加する要素
戻り値: なし
deque.append関数の使用例
以下の例では、複数の要素を順番に追加していきます。
from collections import deque
# デックの初期化
d = deque()
# 要素の追加
d.append(1)
d.append(2)
d.append(3)
print(d) # deque([1, 2, 3])
deque.append関数の応用例
デックはキューやスタックの実装に便利です。ここではキューの実装例を紹介します。
from collections import deque
def process_queue():
queue = deque()
queue.append("Task1")
queue.append("Task2")
queue.append("Task3")
while queue:
task = queue.popleft()
print(f"Processing {task}")
process_queue()
出力:
Processing Task1
Processing Task2
Processing Task3
まとめ
Pythonの deque.append 関数は、データを末尾に追加するための便利な関数です。高速な要素の追加・削除が求められるシーンでは、リストよりも効率的に動作します。基本的な使い方から応用例までを理解して、デックの強力な機能を活用しましょう。