目次
はじめに
Pythonには、文字コードを扱うための便利な関数がいくつかあります。その中の一つがchr
関数です。chr
関数を使うことで、数値(Unicodeコードポイント)を対応する文字に変換できます。
本記事では、chr
関数の基本的な使い方から実用的な応用例まで、詳しく解説していきます。
chr関数とは?
chr
関数は、整数(Unicodeコードポイント)を対応する文字に変換するPythonの組み込み関数です。
例えば、chr(65)
とすると、文字'A'
が出力されます。
Pythonでは文字は内部的にUnicodeで管理されており、chr
関数を活用すると特定の文字を簡単に取得できます。
chr関数の基本構文
chr
関数の基本的な構文は以下の通りです。
chr(i)
引数:
i
(整数):0~1,114,111(0x10FFFF)の範囲のUnicodeコードポイント
戻り値:
- 指定されたUnicodeコードポイントに対応する1文字の文字列
使用例:
print(chr(65)) # 'A'
print(chr(97)) # 'a'
print(chr(12354)) # 'あ'
chr関数の使用例
アルファベットの取得
for i in range(65, 91): # A~Z
print(chr(i), end=" ")
ひらがなの取得
for i in range(12354, 12436):
print(chr(i), end=" ")
chr関数の応用例
文字コードと組み合わせた暗号化
def simple_cipher(text):
return ''.join(chr(ord(c) + 1) for c in text)
def simple_decipher(text):
return ''.join(chr(ord(c) - 1) for c in text)
message = "Hello"
encrypted = simple_cipher(message)
decrypted = simple_decipher(encrypted)
print(f"元のメッセージ: {message}")
print(f"暗号化: {encrypted}")
print(f"復号化: {decrypted}")
Unicodeコードポイントの逆変換
text = "Python"
codes = [ord(c) for c in text]
restored_text = ''.join(chr(c) for c in codes)
print(f"元のテキスト: {text}")
print(f"Unicodeコードポイント: {codes}")
print(f"復元したテキスト: {restored_text}")
まとめ
本記事では、Pythonのchr
関数について解説しました。
chr
関数は整数(Unicodeコードポイント)を文字に変換する- 文字コードを利用してアルファベットやひらがなを取得できる
ord
関数と組み合わせることで、暗号化やデータ変換などの応用が可能
Pythonの文字列操作をより深く理解し、さまざまな場面で活用してみましょう!