目次
はじめに
Pythonは初心者から上級者まで幅広く使われているプログラミング言語です。その中でも、数値計算に便利な組み込み関数が多数用意されています。本記事では、数値の絶対値を取得するためのabs関数について、基本的な使い方から応用例まで詳しく解説します。
abs関数とは?
abs関数は、Pythonの組み込み関数の一つで、引数として与えた数値の絶対値(負の符号を取り除いた値)を返します。例えば、-5を入力すると5が返され、5を入力しても5のままになります。
この関数は、整数(int)だけでなく、浮動小数点数(float)や複素数(complex)にも対応しています。
abs関数の基本構文
abs関数の基本的な構文は以下の通りです。
abs(x)
引数
x
: 絶対値を求めたい数値(int, float, complex)
返り値
x
の絶対値
abs関数の使用例
1. 整数の絶対値を取得
print(abs(-10)) # 出力: 10
print(abs(10)) # 出力: 10
2. 浮動小数点数の絶対値を取得
print(abs(-3.14)) # 出力: 3.14
print(abs(2.71)) # 出力: 2.71
3. 複素数の絶対値を取得
Pythonのabs関数は、複素数(complex)の絶対値を求めることもできます。複素数の絶対値は、原点からのユークリッド距離(平方根)として計算されます。
print(abs(3 + 4j)) # 出力: 5.0 (√(3² + 4²) = 5.0)
abs関数の応用例
1. 数値の差の絶対値を求める
2つの数値の差の絶対値を取得することで、距離や誤差を計算できます。
a = 10
b = 15
difference = abs(a - b)
print(difference) # 出力: 5
2. リスト内の最小値と最大値の差を求める
リスト内の数値の範囲を取得する際に便利です。
numbers = [3, -7, 9, -2, 5]
range_value = abs(max(numbers) - min(numbers))
print(range_value) # 出力: 16
3. 負の値を扱う際のデータクレンジング
データセット内で負の値を取り除くために使うことができます。
data = [-5, -2, 0, 3, 7]
clean_data = [abs(num) for num in data]
print(clean_data) # 出力: [5, 2, 0, 3, 7]
まとめ
abs関数は、Pythonの基本的な組み込み関数であり、数値の絶対値を求めるために使用されます。整数、浮動小数点数、複素数に対して適用可能であり、データ分析や数学計算など幅広い用途で活用できます。
Python初心者の方は、abs関数をしっかり理解して、さまざまな場面で活用できるようになりましょう。